PS4の脆弱性を突いて、ArchLinuxベースのPSXITAというディストリビューションのLinuxOSをインストールしました。
これは個人的興味、関心から行ったもので、とくになにか実用的であるといった観点はありません。
準備 1:必要なもの
- FW 5.05 以前のPS4 本体
- USB メモリ(16GB 以上、この USB メモリはこのまま Linux のストレージとして使用されるため、外付け SSD がベスト)
- USB ハブ(マウスとキーボードを接続するため)
- インターネット回線
- パソコン(OS 問わず、ブータブル USB 作成用)
Webkit の脆弱性を利用するため、修正されていない FW バージョン PS4 のバージョンが FW 5.05 以前である必要があります。このご時世、もちろんダウングレードなんてできませんし、アップデートしないとオンラインでゲームが遊べない、PSP のときのように Hack 文化が盛んではない、といった理由から入手は大変難しいでしょう。
私はヤフオクでジャンク PS4 を 10 台セットで購入したところ、その中に 1 台だけ FW 5.05 以前のものがあったのでアップデートを FW 5.05 でとどめておきました。(10 万円くらいかかった)
↑ ガムテープによる雑な FW 管理
準備 2:ブータブル USB メモリの作成
USB メモリを FAT32 マスターブートレコード でフォーマット
ファイルをダウンロードしてきて USB メモリへコピー
https://www.psxita.it/psxitarch-linux-v2/
上記 URL から 3 つのファイル
- initramfs.cplo.gz
- bzimage
- psxitarch
をダウンロードしてきて USB ストレージへコピーします。
インストール
USB メモリの準備が完了したら、USB メモリとマウス、キーボードを PS4 に接続し、起動します。
PS4 が起動したら設定の変更を行います。
- HDCP を有効にする のチェックボックスを外し、オフの状態に
- HDMI 機器制御を有効にする もチェックボックスを外し、オフの状態に
これで、PS4の設定は完了しました。
そしたら、PS4のWebブラウザを立ち上げ、下記のURLへアクセスします。
"https://psxita.it/linux-loader"
アクセスすると、PS4 が勝手に再起動し、CUI 画面が起動するので
exec install-psxitarch.sh
と入力して Linux のインストールをします。
インストールが進むので待つ(20 分位かかる)
インストールが終わったら、
exec start-psxitarch.sh
で Linux を起動します。
PSXITA について
GUI や Firefox や Steam などのアプリケーション、PS4 の各種 Bluetooth や Wi-Fi のドライバがインストールされた Arch Linux になっています。スタートボタンがどうみてもマリオのキノコなのが特徴です。
ゲーム関係は Steam だけでなく、各種エミュレーターがプリインストールされていて、ゲームに特化した仕様です。
おもしろいのが DS4 のドライバ 、タッチパッドでトラックパッドのようにマウスが操作できるようになっています。ほかのドライバもしっかり動いていて、Wifi や Bluetooth、オーディオもしっかり動作しています。
もちろんシェルも起動可能
ディストリビューションは完成度が高いように思えますが、なにをやるにしてもパソコンでおkなので動作しただけで満足しました。
こういったゲーム機を Hack して Linux を入れる試みは Wii、PS3(これは最初、特殊な Hack をしなくてもインストールできた)でもやってきたので懐かしい気持ちになりつつも、セキュリティが高められたり、オンラインが主流になったことで FW のアップデートが頻繁に行われたりで文化が失われつつあるので悲しいですね、IOS のジェルブレイクも同様ですが消えつつあります。
しかし、最近でも Nintendo Switch に Windows10 や Android をインストールするプロジェクトが話題となっているので興味があります。タブレットですし、いくらか実用的に感じます。
PSXITA プロジェクトの公式 Youtube?
各種エミュレーターやゲームを動かしています。FPS が低いですがそれなりに WiiU エミュレーターなども動作していて、GPU がしっかり動いているのがわかります。
https://www.youtube.com/channel/UC-UupEBIX4XrS7pEiDQmDRA/videos